70型テレビが変えた現場。元社内SEの「最適解」へのこだわり

今、私は個人事業主として活動していますが、ふと思い出すのは会社員時代の泥臭い仕事です。

特に2020年、コロナ禍というカオスの中で作り上げた「Web会議室」のことは、私のエンジニアとしての原点になっています。

「訪問禁止」の衝撃と、専用システムの限界

2020年。すべてが変わったあの年、営業担当者の「お客様への訪問」は全面禁止になりました。

当時の会議室には、拠点間を繋ぐ「専用会議システム」がありましたが、致命的な弱点がありました。「社外のお客様とは繋がれない」のです。

40型テレビにHDMI分配器を無理やりかませた2画面運用は、現場に不評。「使い方が難解」「設定に10分かかる」と、商談を急ぐ営業からはブーイングの嵐。専用システムの限界と複雑な配線。それが当時のリアルでした。

「訪問禁止」の緊急対応策

「外と繋がれない=仕事が止まる」。
この危機を突破するため、私はURL一つで世界と繋がる「Zoom」への完全転換を急ぎました。

同時に現場から突きつけられたのは、「とにかく安く、圧倒的にデカい画面を!」という切実な要求。Zoomの多人数表示に耐えるには、40型の延長線上ではなく、「シンプルで巨大な1枚の画面」が必要だと直感したのです。

ブランド品は高すぎる。なら「目利き」で勝負

とはいえ、大手メーカーの70型は予算オーバー。そこで執念で見つけ出したのが、国内直販ブランドの「Optstyle(オプトスタイル)」でした。

余計な機能を削ぎ落としたリーズナブルな70型。「これだ!」と確信しました。
「テレビのコストを抑え、浮いた予算をカメラやマイクの質向上に回す」
限られたリソースをどこに全振りするか。あの時ほど頭を使ったことはありません。

食堂を「一等地」に変える、機動力と配慮

実はこの会議室、お昼休みは「食堂」になる場所でした。だからこそ、ただ置くだけではダメだったのです。

  • 「動かせる」70インチ:可動式スタンドを採用。会議前はベストポジションへ、お昼休みはみんなが見やすい場所へサッと移動。
  • お昼休みの主役:休み時間は大画面テレビに早変わり。ニュースが流れるだけで、食堂の雰囲気が一気に明るくなりました。
  • 配線ゼロの爽快感:ワイヤレス化を徹底。机にケーブルが這わないので、お昼ごはんを食べる時も邪魔になりません。

導入後、来客されたお客様がドアを開けた瞬間、「わあ、画面が大きいですね!」と驚く姿を見て、心の中でガッツポーズをしたのを覚えています。

最後に

個人事業主になった今でも、あの時のような「現場が本当に求めている正解」を探す癖は抜けていません。

みんなが欲しかったのは、高度な技術ではなく、「HDMIを1本指すだけで商談ができ、お昼休みは大画面を楽しめる当たり前」でした。

社内SEとしての私の意地が詰まった、今でも誇れる仕事の一つです。