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前回は、社内SE時代に経験したネットワークトラブルの障害対応についてご紹介しました。
「実際にどのように対応したのか」をまとめていますので、まだご覧になっていない方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
👉 【社内SEコラム】ネットワークがつながらない!現場で実践していた「論理的な切り分け術」

社内SEとして働いていた頃、上司から勧められた一本のソフトがあります。
それが、株式会社管理工学研究所の日本語データベースソフト「桐」です。
初めて見た時の第一印象は、「Accessじゃないの?」でした。
当時はデータベースといえばAccessというイメージが強く、桐というソフトの存在を知りませんでした。
そんな私に上司が言った一言があります。
「日本語で書いているから分かりやすいよ。」
その時は半信半疑でした。
ですが、気が付けば社内SE時代に最も長く使ったソフトの一つになっていました。
今回は、私が桐を好きになった理由をご紹介します。
最初はプログラムの修正から始まった
普通なら、基本操作を覚えてからプログラムを作ると思います。
ですが、私はいきなり既存プログラムの修正からスタートしました。
しかも、そのプログラムは上司が作成したもので、コメントは一切ありませんでした。
最初は、「この処理は何をしているんだろう?」という状態です。
それでも、桐は日本語でプログラムを書けるため、処理の流れを追いながら少しずつ理解することができました。
もし一般的なプログラミング言語だったら、当時の私には何をしているのか理解できなかったと思います。
分からない部分は一つずつ調べながら修正し、少しずつ仕組みを覚えていきました。
今思えば遠回りでしたが、この経験がプログラムを理解する力につながりました。
一番印象に残っている業務改善
社内SEとして一番印象に残っているのが、特定のお客様向けの受注データを処理するシステムです。
基幹システムから受注データを取り出し、
店舗ごと・商品ごとに集計し、
送り状の親札と個札まで自動で発行する仕組みを作りました。
それまでは、この作業のために毎週決まった曜日は残業していました。
システム完成後は、その残業が約1時間程度まで短縮。
「システムで人の仕事を楽にする」
社内SEとして一番やりがいを感じた瞬間でした。
一番思い入れがあるシステム
数多く作った中でも、一番印象に残っているのが商品の発注管理表です。
発注状況や必要数量を確認しながら、誰でも必要な情報をすぐ確認できるよう工夫しました。
現場から改善要望を聞き、その日のうちに修正することも少なくありませんでした。
少しずつ使いやすく改善を重ねた結果、社内でも評判が良く、自分自身も思い入れのあるシステムになりました。
Excelを使わないのはなぜ?
「Excelで十分では?」
と思われる方も多いと思います。
もちろん、私もExcelは普段から使っています。
ただ、基幹システムから出力するデータは10万件を超えることも珍しくなく、多い時には100万件近いデータを扱うこともありました。
そういった大量データでは、桐のようなデータベースソフトの方が安定して作業できます。
もちろん最初は少し癖があります。
ですが慣れてしまえば、
- 抽出
- 検索
- 並び替え
- 集計
この一連の作業はとても快適でした。
私はExcelと桐を用途によって使い分けていました。
売上データの加工が圧倒的に楽だった
私が一番使っていたのは売上データの加工です。
CSVを取り込み、
必要なお客様だけ抽出し、
商品や店舗ごとに集計する。
この一連の流れが非常にスムーズでした。
社内SEとして毎日のようにデータ加工をしていたため、この快適さは本当に助かりました。
私が好きだった機能ベスト3
絞り込み機能
一番好きだったのは絞り込み機能です。
条件を追加しながら、欲しいデータだけを少しずつ絞り込んでいく作業が本当に気持ち良く、今でも一番好きな機能です。
特に「補集合」は非常に便利で、「大阪営業所以外」、「この商品以外」といった抽出も数クリックで完了します。
必要なデータだけが画面に残った瞬間は、今でも気持ちいいと感じます。
条件付き置換
一番気持ちよかったのは置換機能です。
単純な置換だけではなく、関数を組み合わせて条件付きで文字を変更できます。
例えば、「(株)」だけを「株式会社」へ変更するなど、データを壊さず整備できます。
この細かな制御ができるところも、桐の魅力でした。
操作記録
Excelのマクロ記録のように操作を記録できます。
その記録を元にプログラムを作れるため、ゼロからコードを書く必要がありません。
初心者だった私には本当に助かる機能でした。
バッチと組み合わせてさらに自動化
特に大きかったのは、Windowsのバッチファイルと組み合わせた自動化です。
決まった時間にプログラムを実行する仕組みを作り、売上集計やデータ出力などを自動で処理していました。
普段は存在を意識しないほど自然に動き、エラーが出た時だけ確認する運用になりました。
正確な時間を計測したわけではありませんが、私が担当していた業務だけでも累計100時間以上は削減できたと思っています。
毎日数分から数十分の短縮でも、それを何年も積み重ねると大きな改善につながりました。

日本語だからプログラムを覚えやすい
最近ではPower QueryやPythonなど便利なツールも増えました。
それでも桐には、「日本語で処理を書ける」という大きな魅力があります。
- 条件分岐
- 繰り返し
- 変数
- データ抽出
プログラムの基本的な考え方は他の言語と共通しています。
私は桐からプログラムを学びました。
だから今でも、「初めてプログラムを勉強するなら桐は入りやすい」と思っています。
日本語データベース「桐」とは?
ここまで実体験を紹介してきましたが、改めて桐について簡単に紹介します。
桐は1986年から販売されている日本製のデータベースソフトです。
Excelのような扱いやすさと、本格的なデータベース機能を兼ね備え、日本企業で長年利用されてきました。
私が社内SEとして働いていた会社でも、送り状の発行や発注管理、売上データの分析など、多くの業務で活躍していました。
現在ではクラウドサービスやBIツールも増えましたが、現場の業務改善を支えてきたソフトの一つです。
まとめ
社内SEとして数多くのソフトを使ってきました。
その中でも、「一番仕事を楽にしてくれたソフトは?」と聞かれたら、私は今でも迷わず「桐」と答えます。
最初は、「Accessじゃないの?」と思っていました。
ですが、コメントのないプログラムを修正し、大量データを加工し、業務システムを作り、残業時間を削減し、現場の仕事を改善する。
そんな経験を通して、気が付けば欠かせないソフトになっていました。
最近はPower QueryやPythonなど便利なツールも増えました。
それでも、日本語で業務を組み立てられる桐ならではの魅力は、今でも色あせていません。
Excelで大量データの扱いに悩んでいる方や、業務改善に興味がある方は、一度「桐」に触れてみるのも面白いと思います。
次回は、社内で70型テレビを導入した時の話をご紹介します。
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