今日もお疲れ様です。
前回は、現場で身につけた「考える習慣」についてブログ記事にまとめました。
仕事で考えることの大切さや、私が実践してきた思考法について紹介していますので、まだご覧になっていない方は、ぜひこちらもご覧ください。
👉 【元社内SE】考えることは最大の仕事術|現場で身につけた思考習慣

「マルチタスクができる人=仕事ができる人」
そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
私自身も以前はそう思っていました。
でも実際には、Excelで作業をしながら電話を取り、「誰に繋ぐんだっけ?」となった経験はありませんか?
一つ一つは難しくない作業でも、同時に進めようとすると、小さなミスが起きやすくなります。
仕事の中で、「マルチタスク(並列処理)が得意ですよね」と言われることがありますが、自分の感覚としてはむしろ逆で、「シングルタスクしかできない」と思っています。
一つの作業に集中した方が、結果として早く、そしてミスも少なくなるからです。
この考え方は、以前読んだ内容がきっかけになっています。
「本当にマルチタスクができる人」の動きが印象に残った方は、こちらも参考になるかもしれません。
👉 【書評】仕事の「ごちゃごちゃ」を秒で片付ける快感!『元公爵令嬢の就職』
今回は、「マルチタスクが得意に見える人」と「実際にやっていること」の違いについて整理してみます。
マルチタスクが得意に見えても、実際はシングルタスクだった
実際に自分の仕事を振り返ると、同時に複数の作業を進めている感覚はありません。
一つずつ順番に処理していて、その切り替えが多いだけです。
つまり、「同時にやっている」のではなく、「順番に処理しているだけ」
それでも周りからは、「複数の仕事を同時に回している人」に見えることがあります。
マルチタスクをやろうとすると崩れる
実は私自身、最初からこの考え方だったわけではありません。
インストラクターをしていた頃、受講者の進み具合は人それぞれでした。
最初の人に説明しながら、次の人へ教える内容を頭の中で考えていたことがあります。
すると、次の人へ説明する内容を、そのまま最初の人へ話してしまうことが何度もありました。
「同時に考えよう」とするほど、頭の中が混線してしまったのです。
社内SEになってからは、この状況がさらに増えました。
設定変更や資料作成をしていても、「ちょっといいですか?」と声を掛けられたり、電話が一日に3~4件入ることも珍しくありません。
実際の現場では、Excelで事務作業をしながら電話を取り、対応しようとした瞬間に、「誰に繋ぐんだっけ?」と分からなくなる。
こういった場面は決して珍しいことではありません。
さらに厄介なのが、作業中に人から話しかけられ、そのまま設定変更を続けてしまい、気付いたときには想定と違う状態になっていることです。
一つ一つは簡単な作業でも、同時に進めようとすると、小さなズレが積み重なります。
結果として、
- 途中で何をやっていたか分からなくなる
- どこまで終わったのか分からなくなる
- 大きなミスにつながる
ということが起きやすくなります。
マルチタスクをやめて「シングルタスクを区切って切り替える」
そこでたどり着いたのが、「シングルタスクを区切って切り替える」というやり方でした。
一つの仕事を無理に並行して進めるのではなく、「途中で止めても再開できる状態」を作ることを意識するようになったのです。
例えば一つの作業でも、
- 現状確認
- 影響範囲の整理
- 実施
- 確認
- どこまで作業したかの記録
というように、小さな区切りを作って考えます。
さらに意識していたのが、「作業の一区切り」で止めることです。
途中で中断するときは、できるだけ画面をそのまま残し、必要であればメモを書いていました。
例えばサーバーの設定変更やマスター更新など、途中で手順を間違えると大きな影響が出る作業では特に意識していました。
どこまで終わっていて、次に何をするのかが一目で分かる状態を残しておくことで、急な電話や問い合わせが入っても落ち着いて作業を再開できます。
ダブルディスプレイを使って作業画面を残しておくことも多く、「どこまで終わったか」がすぐ分かる状態を作るようにしていました。
また、何でもすぐ切り替えるのではなく、まずは優先順位を考え、「今止めても大丈夫か」を判断してから対応するようにしていました。
この状態だと、
- 途中で止めても戻りやすい
- 次にやることが明確
- 切り替えがスムーズ
になります。
結果として周りからはマルチタスクができているように見えるだけで、実際にやっているのは「シングルタスクを区切りながら切り替えている」だけでした。

本当にマルチタスクができる人のイメージ
本当にマルチタスクができる人は、料理をしている人に近いのかもしれません。
例えば料理では、
- 焼く
- 煮込む
- 下ごしらえをする
という作業を同時に進めているように見えます。
でも実際には、
- 待ち時間を見越して動く
- 次にやることが決まっている
- タイミングを管理している
という状態です。
料理人は全部を同時に考えているわけではありません。
- 「今は焼いているから、その間に野菜を切る。」
- 「あと30秒で火を止める。」
というように、時間を管理しているのです。
インストラクター時代の上司にも、「本当にマルチタスクが得意だな」と感じる人がいました。
ただ今振り返ると、実際にはシングルタスクをものすごい速さで切り替えていただけだったのかもしれません。
そしてもう一つ大きいのが、マルチタスクを成立させるには、かなり繊細なコントロールが求められるという点です。
- どの作業をいつ止めるか
- どのタイミングで戻るか
- 優先順位をどう判断するか
こうした判断を常に行っているからこそ、崩れずに回せているのだと思います。
つまり、「同時にやっている」のではなく、「精密に管理している」ということなのではないでしょうか。
まとめ
マルチタスクは効率が良さそうに見えますが、崩れる原因になることも多いと感じています。
「マルチタスクが得意」と言われる人でも、
- シングルタスクを細かく分解している
- 区切りごとに処理している
- 高速で切り替えている
だけというケースは少なくないと思います。
一方で、漫画の中で描かれるような、本当に複数を同時に処理できる人も確かに存在します。
トラブル対応など、どうしても同時対応が必要な場面もありますが、無理に並行処理をすると、かえって状況が崩れることもあります。
だからこそ基本は、一つずつ確実に処理する方が安定します。
今でも「マルチタスクが得意ですね」と言われることがあります。
でも実際にやっているのは、一つずつ確実に終わらせ、途中で止まっても戻れる状態を作っているだけです。
私にとって仕事を安定して進めるコツは、「同時に処理すること」ではなく、「止めても再開できる仕事の作り方」でした。
今回の考え方のきっかけになった内容については、こちらでも触れています。
👉 【書評】仕事の「ごちゃごちゃ」を秒で片付ける快感!『元公爵令嬢の就職』
無理に同時にやろうとするのではなく、「どう区切って処理するか」を考える。
私自身、この考え方に変えてから、途中で混乱することや、「どこまで作業しただろう」と悩む場面は大きく減りました。
「同時にこなすこと」ではなく、「確実に切り替えること」。
これが、20年以上現場で仕事をしてきた私なりの仕事術です。
次回は、社内SE時代に経験した土曜出勤についてブログ記事にまとめたいと思います。
会社が休みの日だからこそ行われるマスタ更新やシステムメンテナンスなど、普段はあまり知られていない社内SEの仕事の裏側をご紹介します。
👉 【元社内SE】土曜出勤はつらいよ|会社を支えたマスタ更新の裏側
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