元社内SEが語る、手放せなくなった魔法のDB「桐」——なぜExcelでもAccessでもなくこれなのか?

社内SEとして働いていた頃、上司から教わった一本のソフト。それが株式会社管理工学研究所の日本語データベース「桐」でした。
最初は半信半疑でしたが、使い始めてその凄さに愕然。気がつけば「桐がないと仕事が回らない」という状態にまで惚れ込んでしまった、その魅力をご紹介します。
目次
日本語データベース「桐」とは?
1986年の誕生以来、日本のビジネス現場を支え続けてきたロングセラーソフトです。Excelのような手軽さと、本格的なデータベース(RDB)のパワーを兼ね備え、専門知識がなくても業務システムが作れる「現場の味方」です。
名前に込められた「工学的な美学」
なぜ「桐」なのか?そこには木材の桐が持つ性質と重なる、3つの設計思想があります。
「軽快さ」: 日本一軽い木材のように、操作がとにかく軽やか。
「守る力」: 桐箪笥が宝物を守るように、大切なデータを確実に保管する。
「日本語へのこだわり」: 日本独自の並べ替えや美しい帳票印刷に100%応える。
開発元の管理工学研究所が掲げる、人間中心の「工学的アプローチ」がこの使い勝手を生んでいます。
実際に使って感動した「現場で役立つ」神機能
特に感動したのは、データ加工の圧倒的なスムーズさです。社内SEとして日々大量のデータと格闘する中で、救世主となった機能を紹介します。
「かゆい所に手が届く」魔法の絞り込み
桐の絞り込みは、まるでパズルを解くような直感的な心地よさがあります。
右クリックメニューから「同一値」を選んで抽出するのはもちろん、その逆の結果を一発で出す「補集合」がとにかく便利。膨大なデータから「これ以外」を瞬時に切り分ける作業が、ストレスゼロで行えます。
条件関数による「賢い」置き換え
データ整備で一番苦労する「表記揺れ」も、桐ならスマートに解決できます。
例えば「(株)」を「株式会社」に統一したい時。通常の置換では、既に「株式会社」となっている部分が「株式会社式会社」になってしまう事故が起きがちです。
桐なら、条件関数(IFなど)を使って「(株)という文字が含まれている場合のみ置換する」といった制御が簡単にできるため、正確で安全なデータクリーニングが可能です。
CSVを投げ込むだけで即DB化
外部システムから書き出したCSVファイルを、桐の画面にドラッグ&ドロップするだけ。これだけで即座にデータベースとして動き出します。インポート設定に悩む時間を削り、すぐに分析や加工に取り掛かれるスピード感は、一度味わうと戻れません。
プログラムの素案を作る「記録機能」
桐にはExcelのマクロのような「操作記録機能」があります。
まず自分で一通り操作して記録を取ってしまえば、プログラム(イベント)の大筋が自動で完成します。
そのまま実行して自動化する
生成されたコードを少し書き換えて、より柔軟な動きにカスタマイズする
この「たたき台」がすぐ作れる仕組みのおかげで、開発のハードルがぐっと下がりました。
プログラミング嫌いな私を救った「日本語コード」
桐のプログラムが特徴的なのはそのプログラムコードが「日本語」であること。
最初は抵抗があるかもしれませんが、流れが直感的に掴めるため、プログラムが苦手だった私でも、いつの間にか複雑な処理が書けるようになっていました。関数の呼び出しも右クリックで簡単。まさに「プログラムへのハードルを下げてくれる」ツールです。
まとめ
「桐」は、ただのデータベースソフトではありません。使うほどに発見があり、仕事がどんどん楽になる「面白い道具」です。
Excelの限界を感じている方、Accessに挫折した方。ぜひ一度「桐」の世界を覗いてみてください。私のように、もう手放せなくなるかもしれませんよ。
|

