前回は、「あれば使い道を増やす」という私なりの考え方について、ブログ記事にまとめました。
一つのものを一つの用途だけで終わらせず、「ほかにも使えないか?」と考えることで、できることを増やしてきた経験についてご紹介しています。
まだご覧になっていない方は、ぜひこちらからご覧ください。
👉 【元社内SE】あれば使い道を増やす|一つのものを一つの用途で終わらせない私の考え方

これまでの記事では、社内SE時代に商品撮影を担当することになり、物干しざおなどを使って簡易の撮影スタジオを作っていた話をご紹介してきました。
撮影スタジオを作るだけでも、なかなか大変な仕事でした。
前回の簡易スタジオを組んでいる時の話はこちらから確認できますので、ぜひご覧ください。
👉 【元社内SE実録】物干しざおだけじゃなかった|7年間使い続けた手作り撮影スタジオの裏側
しかし、当然ながらスタジオを作って終わりではありません。
その後に待っているのが、本番の商品撮影です。
そして、この商品撮影にもかなり苦労しました。
社内SEというと、パソコンやサーバーの管理、システム開発、トラブル対応などをしているイメージを持たれる方が多いと思います。
そんな私が、なぜ商品撮影まで担当していたのか。
正直なところ、いまだに「なぜ私が担当していたのだろう」と思うことがあります。
私はカメラマンでもなければ、デザイナーでもありません。
それでも、カタログなどで使える商品写真を撮影しなければなりませんでした。
今回は、そんな商品撮影で苦労したことを振り返ってみたいと思います。
3Dの商品を2Dで伝えるのが難しい
簡易スタジオが完成したら、市販の照明を設置し、背景を整え、商品や必要な小道具を準備して撮影を始めます。
撮影全体では、準備に丸一日、そこから約一週間かけて撮影することもありました。
一度スタジオを組むだけでも大変なので、できるだけまとめて撮影します。
そんな商品撮影で特に難しいと感じたのが、普段立体(3D)で見ている商品を、平面(2D)の写真で伝えることでした。
実物を目の前にすれば、大きさや厚み、奥行き、質感なども自然と分かります。
ところが、写真にすると一気に平面になります。
目の前では、「これ、良いな。」と思っていても、撮影した写真を見ると、「なんか違うな……。」ということが何度もありました。
商品の向きを変える。カメラの位置を変える。光の当たり方を変える。そして、また撮影する。
そうやって少しずつ調整していくと、「これだ。」と思える角度がようやく見えてきます。
商品撮影というのは、単純に商品を写す仕事ではなく、「どうすれば、この商品の特徴や良さが一枚の写真で伝わるのか。」を考える仕事なのだと実感しました。
一つの商品に一日かかるほど、試行錯誤していました
年間で撮影していた商品は20点ほどだったと思います。
数字だけを見ると、それほど多くないように感じるかもしれません。
しかし、大きな商品、小さな商品、光を反射する商品など、それぞれに違った難しさがありました。
普通に置いて撮るだけでは思ったような写真にならず、商品の角度や光の当たり方を変えたり、宙づりにしたり、小道具を使ったりと試行錯誤の連続です。
中には、一つの商品だけで一日かかったこともありました。
しかも、撮影して終わりではありません。
撮影した写真は自分で確認し、さらに上司にも確認してもらいます。
手前はきれいに写っていても、奥を見るとピンボケしているなど、パソコンで確認して初めて気付くこともありました。
そうなれば撮り直しです。
写真加工も得意ではなかったため、Photoshopで後から何とかするより、できるだけ撮影の段階で完成させることを意識していました。
そのため、一つの商品でも数十枚撮影することは珍しくありませんでした。
プロが撮ると、同じ商品でもまったく違う
そんな商品撮影を続けていると、自分なりに、
「こうすれば少し良く見える。」
という感覚も身についてきます。
そんな中、プロのカメラマンが同じ商品を撮影した写真を見る機会がありました。
その写真を見たとき、
「同じ商品なのに、ここまで変わるものなのか。」
と思いました。
構図、光の当たり方、商品の見せ方、立体感。
自分でも苦労して撮影していたからこそ、その違いがよく分かります。
商品撮影を経験する前なら、
「きれいな写真だな。」
くらいにしか思わなかったかもしれません。
しかし、自分でやってみたからこそ、一枚の写真に技術や経験が詰まっていることが少し分かるようになりました。
プロはやっぱりすごい。
それを実感できたことも、商品撮影を経験して得られたものの一つだと思います。
私は職人でも芸術家でもなく、エンジニアだった
商品撮影について専門的に勉強した経験がない私にとって、撮影は試行錯誤の連続でした。
しかも、専任の小道具係がいるわけでもありません。
必要なものがあれば、自分で準備する。
なければ、どうにかして作る。
今振り返ると、私のやり方には一つ共通していたことがあります。
商品撮影を、芸術として考えていたわけではなかったことです。
例えば、
- 商品を浮かせたい → 針金を使って宙づりにする
- 三脚の高さが足りない → 裏返したオリコンの上に置く
- 必要な小道具がない → かまぼこの板に銀テープを貼って、鉄っぽい板を作る
というように、**「目的を達成するためには、どうすればいいのか」**を考えていました。
今思えば、これも芸術的な発想というより、エンジニアとしての問題解決だったのだと思います。
そして、商品撮影を通して一番身についたのも、カメラの技術ではなく段取りを考える力でした。
必要なものを事前に揃え、撮影する順番を決め、撮影後の確認まで考えて進める。
商品撮影という、本来の社内SEとは少し離れた仕事でも、結局やっていたのは、
問題を見つける → 考える → 試す → 改善する
ということでした。
私は職人でも芸術家でもなく、エンジニアとして商品撮影に向き合っていたのだと思います。

今ではiPhoneで撮影するのが楽すぎます
現在でも、「週末リセット」の記事や、新しく購入したガジェットを紹介するときなど、写真を撮ることがあります。
そんなとき、本当にありがたいと思うのがiPhoneです。
商品撮影を担当していた頃と比べると、スマートフォンのカメラ性能は大きく進化しました。
iPhoneで撮影した写真の画質が一気に良くなってきたときは、「ここまで撮れるようになったのか。」と衝撃を受けました。
商品撮影を担当していたとはいえ、今でもコントラストやISOなどの設定は、正直なところ触るのが怖いくらいです。
そんな私でも、iPhoneなら気軽にきれいな写真を撮ることができます。
昔の苦労を知っているだけに、「iPhoneで写真を撮るの、楽すぎる。」と思います。
本当に助かっています。
それでも、商品の見せ方や構図、光の当たり方などは、撮る人によって変わります。
同じ商品でもプロが撮ればまったく違う。
商品撮影を経験したからこそ、写真の奥深さも少し分かるようになった気がします。
おわりに|良い経験でした。でも、もう一度は遠慮します
商品撮影では、スタジオの準備から撮影、小道具、写真加工、撮影後の確認まで、本当にさまざまなことを経験しました。
当時は、それが仕事だから必死でやっていました。
でも今、こうして振り返ると、「ようやってたな。」と、しみじみ思います。
商品撮影を通して、段取りの大切さや、限られた環境の中で工夫すること、そしてプロの技術のすごさなど、多くのことを学びました。
間違いなく、良い経験だったと思っています。
ですが、「もう一度、あの商品撮影をやりたいですか?」と聞かれたら……
遠慮しておきます(笑)。
今は「週末リセット」やガジェットの記事を書くために、iPhoneで気軽に写真を撮るくらいが私にはちょうどいいです。
あの商品撮影を経験したからこそ、今の便利さをよりありがたく感じているのかもしれません。
関連記事
👉 【元社内SE実録】物干しざおだけじゃなかった|7年間使い続けた手作り撮影スタジオの裏側
👉 【元社内SE実録】一番やりたくなかった仕事|物干しざおで撮影スタジオを作った話
👉 【元社内SE】「やり方だけ」では人は育たない。意味づけが仕事の理解を変える理由
👉 【元社内SE】考えることは最大の仕事術|現場で身につけた思考習慣
「もしこの記事が役に立ったと感じたら、SNSでシェアしていただけると嬉しいです!」
その際、インスタグラムやX(Twitter)で**「フォロー」や「シェア」**してもらえると、次の記事を書く大きな励みになります!
他にもSEの裏話や便利なガジェットやちょっと一息つけるようなコラムも用意していますので、ぜひご覧ください。


コメント