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「誰だ、パソコン持ち込み許可したの」社内ルールが崩れる瞬間【元社内SE】

2026 8/04
ブログ コラム 社内SE体験談
2026年6月19日2026年8月4日

今日もお疲れ様です。

前回は、トラブルの原因を特定するために私が実践していた「仮説と検証」の考え方について、ブログ記事にまとめました。

原因が分からない状況でも、一つずつ可能性を整理しながら原因を絞り込んでいく方法をご紹介しています。

まだご覧になっていない方は、ぜひこちらからご覧ください。

👉 【元社内SEが断言】トラブル対応で大切なのは仮説と検証|原因特定のための考え方

中小企業の社内SEをやっていると、「え、それOKなん?」という場面に出くわすことがあります。

中には、「ルールがないからOK」と判断されてしまうこともあり、現場としては少しヒヤッとする瞬間です。

今回は、そんな実際にあった出来事をお話しします。

目次

「誰だ。パソコンを持ち込んでいいって言ったやつは?」

ある日、現場で見慣れないノートパソコンを見つけました。

社内支給ではない、明らかに“持ち込み端末”。

……その瞬間、私の頭もフリーズ。

そして、次に出てきた言葉がこれです。

「誰だ。パソコンを持ち込んでいいって言ったやつは?」

少し強めに出てしまい、普段かぶっている“猫”はそのときばかりはどこかへ行ってしまいました。

返ってきた答えが想定外

「○○役員です。」

……一瞬、私を中心に、周りの空気がピタッと止まりました。

みんなも内心、「そら、そうなるやろうなぁ」と思っていたのかもしれません。

現場あるあるですが、ルールより上位の“判断”が現れる瞬間です。

その場で状況を確認

パソコンを持参した本人に、その場で状況を一つずつ確認していったところ、

  • 社内ネットワークには未接続
  • ローカル利用のみ

という状態でした。

ネットワーク的なリスクは一旦クリアできたため、正直ほっとした瞬間でもありました。

ただ、ここからが本番です。

今回の問題の本質は、情報が流出していないから大丈夫、で済む話ではないという点です。

事故が起きていないことと、問題がないことは別の話です。

それでも判断は変わらない

先ほどの本人へのヒアリングの結果、即時の事故にはなっていないと判断しました。

ただ、それで終わりではありません。

許可を出した役員のもとへ行き、改めてヒアリングを行いました。

(おそらく、鬼のような形相だったと思います。)

そのうえで出した結論は「 ダメなものはダメです」

このように結論付け、最終的には役員の許可も撤回していただきました。

役員の判断を覆してまで、この結論を変えなかった理由は、後ほど説明します。

大事なポイントなので、少しだけお付き合いください。

リスクは会社全体に広がる

パソコンやUSBなどの記憶媒体は、

  • 情報漏洩
  • マルウェア感染
  • 社内ネットワークへの影響

といったリスクを持っています。

正直、便利なのは分かります。

現場ではグレーになることもあります。

それでも、この問題は許可した人だけで完結する話ではありません。

会社全体に影響が広がります。

リスクは個人ではなく、会社全体で背負うものです。

情報漏洩の重さは昔よりも大きい

今の時代、情報流出に対する扱いはかなり厳しくなっています。

  • 取引停止
  • 損害賠償
  • 信用の低下

これらが重なることで、企業の継続が難しくなるケースもあります。

例えば、アスクルやアサヒビールのように、トラブルの影響で営業再開に時間がかかった事例もあり、こうしたリスクは決して他人事ではありません。

同じようなことが中小企業規模で発生した場合、企業の継続が難しくなるケースもあります。

だからこそ、本来であれば避けるべき“役員の決定を覆す”という判断も、取らざるを得ませんでした。

そもそも「なぜパソコンは支給されているのか」

会社がパソコンを支給しているのは、仕事で必要だからです。

そして、パソコンがなくても業務が成立する人には、そもそも支給していません。

持ち込みで使うという行為自体が、前提からズレています。

現実の話:リソースは無限じゃない

少しきつく聞こえるかもしれませんが、

会社の経費や設置スペースは無限ではありません。

だからこそ、必要な人に必要な分だけ、管理できる形で配分されています。

ここが崩れると、

  • 管理不能な機器が増える
  • 責任の所在が曖昧になる
  • リスクが膨らむ

という問題が発生します。

社内SEは便利さとリスクを天秤にかけている

社内SEはパソコンの便利さも理解しています。

同時に、それに伴うリスクも把握しています。

だからこそ、会社として許容できるかどうかで判断しています。

ただし、自分がルールそのものではない、という認識も重要です。

判断と伝え方は別の話

今回の件は、リスクを踏まえたうえで判断するべき案件でした。

正直なところ、このときは勢いのまま役員のところに行ってしまいました。

ただ本来であれば、

冷静に整理し、理由を説明し、納得してもらうべきだったと思います。

だからと言って、持ち込みが許されるわけではない

柔軟な判断が必要とはいえ、自分のパソコンを持ってきていいという話にはなりません。

ここが崩れると、

  • 判断基準が曖昧になる
  • 「前はOKだった」が増える
  • ルールが形骸化する

結果として、リスクが広がっていきます。

じゃあどうするのが正しいのか

結論はシンプルです。

会社として正式にパソコンを用意すること。

これが一番自然で、一番安全な方法です。

だからこそ、社内規定は必要になる

判断が曖昧だとルールが崩れる。

小さな例外が積み重なっていく。

影響は会社全体に広がる。

だからこそ、社内規定の整備は必要です。

最後に

現場からのお願いです。

せめて社内SEには話を通してください。

ダメって言います。

今回の件も、感情で判断したわけではありません。

まず状況を確認し、情報を整理し、そのうえでリスクを考慮して判断を行いました。

トラブル対応や業務改善では、この「情報整理」と「判断」がとても重要になります。

でもそれは、制限したいからではなく、働いている仲間と会社を守るためです。


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