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「誰だ、パソコン持ち込み許可したの」社内ルールが崩れる瞬間【元社内SE】

2026 6/17
ブログ コラム
2026年6月19日

今日もお疲れ様です。

中小企業の社内SEをやっていると、「え、それOKなん?」という場面に出くわすことがあります。

中には、「ルールがないからOK」と判断されてしまうこともあり、現場としては少しヒヤッとする瞬間です。

今回は、そんな実際にあった出来事をお話しします。

目次

「誰だ。パソコンを持ち込んでいいって言ったやつは?」

ある日、現場で見慣れないノートパソコンを見つけました。

社内支給ではない、明らかに“持ち込み端末”。

……その瞬間、私の頭もフリーズ。

そして、次に出てきた言葉がこれです。

「誰だ。パソコンを持ち込んでいいって言ったやつは?」

少し強めに出てしまい、普段かぶっている“猫”はそのときばかりはどこかへ行ってしまいました。

返ってきた答えが想定外

「○○役員です。」

……一瞬、私を中心に、周りの空気がピタッと止まりました。

みんなも内心、「そら、そうなるやろうなぁ」と思っていたのかもしれません。

現場あるあるですが、ルールより上位の“判断”が現れる瞬間です。

その場で状況を確認

パソコンを持参した本人に、その場で状況を一つずつ確認していったところ、

  • 社内ネットワークには未接続
  • ローカル利用のみ

という状態でした。

ネットワーク的なリスクは一旦クリアできたため、正直ほっとした瞬間でもありました。

ただ、ここからが本番です。

今回の問題の本質は、

👉 情報が流出していないから大丈夫、で済む話ではないという点です。

事故が起きていないことと、問題がないことは別の話です。

それでも判断は変わらない

先ほどの本人へのヒアリングの結果、即時の事故にはなっていないと判断しました。

ただ、それで終わりではありません。

許可を出した役員のもとへ行き、改めてヒアリングを行いました。

(おそらく、鬼のような形相だったと思います。)

そのうえで出した結論は――

👉 ダメなものはダメです

このように結論付け、最終的には役員の許可も撤回していただきました。

役員の判断を覆してまで、この結論を変えなかった理由は、後ほど説明します。

大事なポイントなので、少しだけお付き合いください。

リスクは会社全体に広がる

パソコンやUSBなどの記憶媒体は、

  • 情報漏洩
  • マルウェア感染
  • 社内ネットワークへの影響

といったリスクを持っています。

正直、便利なのは分かります。

現場ではグレーになることもあります。

それでも、この問題は許可した人だけで完結する話ではありません。

会社全体に影響が広がります。

👉 リスクは個人ではなく、会社全体で背負うものです。

情報漏洩の重さは昔よりも大きい

今の時代、情報流出に対する扱いはかなり厳しくなっています。

  • 取引停止
  • 損害賠償
  • 信用の低下

これらが重なることで、企業の継続が難しくなるケースもあります。

例えば、アスクルやアサヒビールのように、トラブルの影響で営業再開に時間がかかった事例もあり、こうしたリスクは決して他人事ではありません。

同じようなことが中小企業規模で発生した場合、企業の継続が難しくなるケースもあります。

だからこそ、

本来であれば避けるべき“役員の決定を覆す”という判断も、取らざるを得ませんでした。

そもそも「なぜパソコンは支給されているのか」

会社がパソコンを支給しているのは、仕事で必要だからです。

そして、パソコンがなくても業務が成立する人には、そもそも支給していません。

持ち込みで使うという行為自体が、前提からズレています。

現実の話:リソースは無限じゃない

少しきつく聞こえるかもしれませんが、

会社の経費や設置スペースは無限ではありません。

だからこそ、必要な人に必要な分だけ、管理できる形で配分されています。

ここが崩れると、

  • 管理不能な機器が増える
  • 責任の所在が曖昧になる
  • リスクが膨らむ

という問題が発生します。

社内SEは便利さとリスクを天秤にかけている

社内SEはパソコンの便利さも理解しています。

同時に、それに伴うリスクも把握しています。

だからこそ、会社として許容できるかどうかで判断しています。

ただし、自分がルールそのものではない、という認識も重要です。

判断と伝え方は別の話

今回の件は、リスクを踏まえたうえで判断するべき案件でした。

正直なところ、このときは勢いのまま役員のところに行ってしまいました。

ただ本来であれば、

冷静に整理し、理由を説明し、納得してもらうべきだったと思います。

だからと言って、持ち込みが許されるわけではない

柔軟な判断が必要とはいえ、自分のパソコンを持ってきていいという話にはなりません。

ここが崩れると、

  • 判断基準が曖昧になる
  • 「前はOKだった」が増える
  • ルールが形骸化する

結果として、リスクが広がっていきます。

じゃあどうするのが正しいのか

結論はシンプルです。

会社として正式にパソコンを用意すること。

これが一番自然で、一番安全な方法です。

だからこそ、社内規定は必要になる

判断が曖昧だとルールが崩れる。

小さな例外が積み重なっていく。

影響は会社全体に広がる。

👉 だからこそ、社内規定の整備は必要です。

最後に

現場からのお願いです。

👉 せめて社内SEには話を通してください。

👉 ダメって言います。

でもそれは、

制限したいからではなく、

👉 働いている仲間と会社を守るためです。

だからこそ、社内規定は必要なんです。

関連記事

今回の件も、感情で判断したわけではありません。

まず状況を確認し、情報を整理し、そのうえでリスクを考慮して判断を行いました。

トラブル対応や業務改善では、この「情報整理」と「判断」がとても重要になります。

詳しくはこちらの記事でも触れています。

👉 トラブル対応で大切なのは情報整理|5W2Hで原因究明が変わる理由

👉 トラブル対応で大切なのは仮説と検証|原因特定のための考え方

また、情報整理や責任の線引きという考え方は、意外と仕事だけの話ではありません。

漫画『薬屋のひとりごと』2巻でも、情報を整理しながら真相に近づいていく様子や、責任の所在について考えさせられる場面が描かれています。

興味があれば、こちらも読んでみてください。

👉 『薬屋のひとりごと』2巻レビュー|情報整理と責任の線引きが印象に残った話



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