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【社内SEコラム】ネットワークがつながらない!現場で実践していた「論理的な切り分け術」

2026 6/27
ブログ コラム 社内SE体験談
2026年1月31日2026年6月27日

今日もお疲れ様です。

前回は、業務改善をテーマに、Excel VBAを活用した記事をご紹介しました。

こちらも社内SEとして現場で培った経験をもとにまとめていますので、よろしければあわせてご覧ください。

👉 前回記事:Excel VBAによる業務改善|価格改定に追われる営業担当を救った話

今回は少し視点を変えて、社内SEとして対応することが多かったトラブルの中から、「ネットワークトラブル」についてご紹介します。

「ネットがつながらない!」

そんな一本の電話から始まることも多いネットワークトラブルですが、焦って対応すると、かえって原因の特定に時間がかかってしまいます。

私が現場で大切にしていたのは、慌てず、一つひとつ論理的に切り分けていくことでした。

今回は、実際に現場で実践していたネットワークトラブルの切り分け方や、ユーザー対応で意識していたことをご紹介します。

目次

技術よりも大切な「心の切り分け」

ネットワークトラブルでは、技術的な知識以上に大切だと感じていたことがあります。

それは、相手のパニックに巻き込まれないことです。

業務中に突然ネットワークが止まれば、誰でも焦ります。

メールが送れない。

システムが使えない。

仕事が止まってしまう。

そんな状況では、冷静に状況を説明する余裕はありません。

だからこそ、まずは安心してもらうことが大切でした。

安心してもらう理由は、単に気持ちを落ち着かせるためだけではありません。

ユーザー自身にも、「復旧したらどの仕事から再開するか」「急ぎの仕事は何か」と、その後の業務を組み立ててもらう必要があるからです。

こちらが落ち着いて対応することで、ユーザーも状況を整理できるようになります。

そして、不思議なことに、相手が落ち着くと、自分自身も自然と冷静さを取り戻せるようになります。

私が意識していたのは次の3つです。

  • 「急につながらなくなると困りますよね」とまず共感する
  • YES・NOで答えられる簡単な質問から始める
  • 落ち着いて対応し、「この人に任せれば大丈夫」と安心してもらう

技術だけではなく、安心感を提供することも社内SEの大切な仕事でした。

現場に着いたら、まず事象を確認する

現場へ着くと、「早く直さなければ」と焦ってしまいがちです。

しかし、私が最初に行っていたのは、機器を触ることではありません。

まずは実際に現象を確認します。

  • 本当にネットワーク障害なのか
  • 誰に影響しているのか
  • いつ頃から発生したのか

そしてネットワーク障害と判断したら、まずルーターへのPINGを確認していました。

最初に状況を整理することで、その後の切り分けがスムーズになります。

まずは「影響範囲」を確認する

ネットワークは、

インターネット

↓

ONU

↓

ルーター

↓

HUB(スイッチ)

↓

LANケーブル

↓

パソコン

というように、複数の機器がつながっています。

そのため、闇雲に機器を触るのではなく、「どこまで影響しているのか」を確認することが重要です。

質問① インターネットだけ?システムも使えない?

まず確認するのがこちらです。

システムは使えるが、インターネットだけ遅い

→ 回線事業者側や外部ネットワークの影響が考えられます。

システムもインターネットも使えない

→ 社内のルーターやHUBなど、ネットワーク機器の障害が疑われます。

インターネットは使えるが、システムだけ使えない

→ サーバーやクラウドサービス側の障害の可能性があります。

質問② あなただけ?隣の人も?

次に確認するのが影響範囲です。

自分だけ使えない

→ パソコン本体、LANケーブル、LANポートなど個別の問題が考えられます。

隣の席も使えない

→ そのエリアをまとめているHUBの故障が疑われます。

拠点全体が使えない

→ ルーターやONU、回線障害など上流側の問題が考えられます。

この2つの質問だけでも、原因をかなり絞り込むことができます。

「上流」から考えるクセを付ける

新人の頃によく教わったのが、

「自分のパソコンだけを見るな」

という考え方でした。

ネットワークは上流で障害が発生すると、その先すべてに影響します。

逆に、一人だけつながらないのであれば、原因はもっと下流にある可能性が高くなります。

私は基本的に、ルーター側から順番に確認するようにしていました。

この考え方を身に付けるだけでも、無駄な作業はかなり減ります。

コマンドプロンプトを「相棒」にする

ある程度原因の見当が付いたら、私が必ず使っていたのがPINGコマンドです。

PINGコマンドは、相手の機器へ正常に通信できるかを確認するためのコマンドです。

私はルーターへ継続してPINGを実行した状態で、一つずつ切り分けを進めていました。

LANケーブルを交換したり、LANポートを変更したりしながら画面を確認していると、通信が復旧した瞬間がすぐに分かります。

「なんとなく直った」ではなく、「何をしたら直ったのか」が分かるため、後から同じトラブルが起きても対応しやすくなります。

思い込みを捨てることも大切

印象に残っているのが、「プリンターの調子が悪い」という相談でした。

最初はプリンター本体の故障を疑いました。

しかし、何度確認しても異常はありません。

一つずつ切り分けていった結果、原因はネットワークHUBでした。

HUBのポートが不安定になっていたことで、プリンターだけが正常に通信できなくなっていたのです。

一見プリンターの故障に見えても、原因はネットワーク機器ということもあります。

思い込みをせず、一つずつ可能性を潰していくことの大切さを改めて感じました。

一番緊張したのは企業用ルーターの故障

これまで対応したネットワークトラブルの中で、一番緊張したのは企業用ルーターの故障でした。

ネットワーク機器に不具合が発生した場合、まずはルーターの再起動を試すことがあります。

しかし、その時は再起動を行っても、ルーターが正常に起動しませんでした。

家庭用ルーターであれば比較的交換しやすいですが、企業向けルーターは高価な機器も多く、予備機がないこともあります。

「このまま起動しなかったら、業務が長時間止まってしまうかもしれない。」

そんな緊張感の中で、何度か再起動を試した結果、無事に起動してくれました。

電源ランプが点灯した瞬間は、本当にホッとしたことを今でも覚えています。

そして、この出来事をきっかけに、後日同じ型の予備機を購入することになりました。

トラブルは起きないのが一番ですが、一度経験したヒヤリ・ハットをそのままにせず、次に備える仕組みを作ることも社内SEの大切な役割だったと思います。

電話だけで対応する難しさ

社内SEになったばかりの頃、一番苦労したのが他拠点のトラブルでした。

現場へ行けない。

リモート接続もできない。

頼れるのは電話だけです。

「LANケーブルは刺さっていますか?」

「ランプは点灯していますか?」

一つずつ確認してもらいながら、頭の中でネットワーク構成を組み立てていく必要がありました。

この経験のおかげで、「相手に伝わる質問の仕方」が自然と身に付いたように思います。

【番外編】どうしようもないトラブルもある

どれだけ論理的に切り分けても、一度だけどうにもならなかったことがあります。

原因を調べ続けた結果、外部工事で建物へ引き込まれている光ケーブルが誤って切断されていたことが分かりました。

こればかりは、社内SEの努力ではどうにもできません。

原因が分かった瞬間は安心した反面、

「それはどうしようもないですね……」

と現場のみんなで苦笑いしたことを今でも覚えています。

実際に一番多かった原因は?

ネットワーク障害というと、大規模な回線障害をイメージする方も多いかもしれません。

しかし、私の経験では一番多かったのはHUBのポート故障でした。

もちろん、LANケーブルが抜けていただけということもあります。

だからこそ、難しく考えすぎず、小さなところから一つずつ確認することが、結果的には一番早い解決につながります。

まとめ:冷静な切り分けが信頼につながる

ネットワークトラブルは、一見すると複雑で難しく感じます。

しかし、一つひとつ原因を切り分けていけば、必ず答えに近づくことができます。

大切なのは知識だけではありません。

焦っているユーザーに安心してもらい、状況を整理し、一つずつ確認していくこと。

その積み重ねが、

「困ったらあの人に相談しよう」

という信頼につながっていきます。

社内SEとして働いていた頃、私が一番大切にしていたのは、ユーザーを安心させることでした。

そして、その安心感が、トラブル解決だけでなく、その後の業務をスムーズに再開するための支えにもなっていたのだと思います。

次回は日本で作られたデータベースソフト「桐」についてはブログ記事をまとめたいと思います。

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