こんにちは。
前回は、トラブルが発生したときに、私がどのような順番で状況を整理し、立て直していたのかをブログ記事にまとめました。
まだご覧になっていない方は、ぜひこちらからご覧ください。
👉 【元社内SE】トラブル対応は順番がすべて|パニック時に状況を立て直す仕事術

今回は、「考えること」をテーマにお話しします。
仕事の中で、
- とりあえず動く
- 言われた通りにやる
- 前例通りに処理する
こういった対応をしてしまう場面は、意外と多いと思います。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、「考える」という工程が抜けてしまうと、同じトラブルを繰り返したり、対応の質が上がらなかったりします。
以前読んだ『薬屋のひとりごと』でも、状況を整理し、原因を見抜いていく描写が印象的でした。
👉 【書評】『薬屋のひとりごと』1巻|考えることで見えてくる“つながり”
今回は、現場で実際に感じてきた「考えることが武器になる理由」と、その使い方についてまとめてみます。
私はもともと、何かあると「なぜだろう?」と考えることが多い性格でした。
ただ、その考え方が本当に身についたのは社内SEになってからです。
現場では、同じように見えるトラブルでも原因は毎回違います。その経験を何度も積み重ねる中で、「まず考える」という習慣が自然と身についていきました。
なぜ“考えること”が重要なのか
現場では、同じようなトラブルでも状況や背景が毎回少しずつ違います。
- 同じエラーでも原因が違う
- 同じ操作でも影響範囲が違う
- 同じ依頼でも目的が違う
ここで「前と同じ対応」をしてしまうと、うまくいかないケースが出てきます。
だからこそ大切なのが、一度立ち止まって状況を整理することです。
私が新人の方によく伝えていたのは、「問題があっても、いきなり修正から入らないこと。」ということでした。
まず確認するのは、
- 何が起きているのか
- いつから起きたのか
- どこまで影響しているのか
です。
原因が分からないまま修正を始めてしまうと、その場は直ったように見えても、本当の原因を見落としてしまうことがあります。
原因を考えるために、まず情報を集める
トラブルが起きたとき、私が一番重視していたのは、「原因につながる情報を集めること」でした。
例えば、
- 問題の現象は何か
- 影響はそのパソコンだけなのか、それとも他の拠点でも起きているのか
- いつ頃から発生したのか
- 更新プログラムの適用や設定変更はなかったか
- 同じ現象が再現するのか
状況によって確認する順番は変わりますが、「原因を見つけるための情報を集める」という考え方はいつも共通でした。
情報がそろって初めて、正しく状況を判断できるようになります。
考えて理解すると、応用が効く
「できるようになった」と感じるとき、それが作業として覚えたのか、それとも仕組みまで理解したのかで、その後の成長は大きく変わります。
やり方だけを覚えている状態では、少し条件が変わるだけで止まってしまいます。
一方で、「なぜそうなるのか」を理解していると、
- 状況が変わっても対応できる
- 似たトラブルにも応用できる
- ゼロから組み立てられる
ようになります。
私自身も、一つのトラブルの原因をしっかり理解できると、次に似た問題が起きたときには対応が早くなることを何度も経験してきました。
現場では、同じことがそのまま起きることはほとんどありません。
だからこそ、一つひとつの経験を「理解」に変えることが、次の対応力につながっていくのだと思います。
考える人は、自分で動けるようになる
考える習慣が身についてくると、仕事への向き合い方も変わってきます。
- 次に何をするべきか考えられる
- 優先順位を判断できる
- 先回りして準備できる
ようになり、結果として無駄な手戻りが減っていきます。
実際、一人で作業を任されるときは、
「ここでイレギュラーが起きたらどう対応するか」
まで考えながら段取りを組むことがよくありました。
そして実際に想定していたトラブルが発生し、慌てることなく対応できたことも何度もあります。
考えることは、問題が起きてから使うだけではなく、問題を予測し、先回りして備えることにもつながります。

考えずに動いた結果、トラブルになった話
実際に、私自身も考えずに動いて失敗したことがあります。
マスターの変更依頼があったとき、本来であれば、「内容に違和感はないか」、「影響はどこまで広がるのか」と一度確認してから作業を進めます。
ところが、その日は急いでいたこともあり、深く考えずに変更してしまいました。
すると、「動きがおかしい」、「変な挙動をしている」という問い合わせが、一気に入りました。
すぐに修正対応を行いましたが、原因はとてもシンプルでした。
考える時間を省いてしまったことです。
それ以来、どんなに急いでいても、「一旦、待て。」と自分に言い聞かせてから作業するようにしています。
ほんの数十秒立ち止まるだけでも、ミスは驚くほど減りました。
考えることにもデメリットはある
ここまで考えることの重要性を書いてきましたが、もちろんデメリットもあります。
それは、時間がかかることです。
状況を整理したり、原因を考えたりする分、どうしても作業時間は長くなります。
特に急ぎの仕事が重なっているときは、「今は考えている余裕がない」と感じることもあります。
だからこそ、
- まず応急対応をする
- 落ち着いてから振り返る
- 少し余裕を持ったスケジュールを意識する
といった工夫も必要です。
私の中では、「考える」と「悩む」は違います。
考えることは、情報を整理し、原因や答えを探していくこと。
一方で、悩むことは、答えが見えないままモヤモヤしてしまう状態です。
同じ時間を使うのであれば、「悩む」のではなく、「考える」時間にしたいと意識しています。
考え抜くことで見えるものがある
私は「考える」という言葉を聞くと、『容疑者Xの献身』を思い出します。
👉 『容疑者Xの献身』レビュー|静かに刺さるラストと計算された構成
この作品で印象に残っているのは、一つの出来事を最後まで考え抜き、常識ではたどり着けない答えへと導いていく姿です。
一見すると単純に見える出来事でも、前提や視点を変えることで、まったく違う結論にたどり着くことがあります。
これは、現場のトラブル対応にもよく似ています。
- 本当に原因はそこなのか
- 見えている情報は正しいのか
- 別の可能性はないのか
こうした視点を持てるかどうかで、対応の質は大きく変わります。
まとめ
現場では、同じことがそのまま起きることはほとんどありません。
だからこそ、「前もこうだったから」という経験だけでは対応しきれない場面が出てきます。
一度立ち止まって状況を整理し、原因を考える。
この小さな習慣が、理解を深め、応用力を育て、結果として対応力の向上につながっていきます。
私自身、もともと考えることは好きな方でしたが、この習慣が本当に身についたのは社内SEになってからです。
そして、私にとって「考える」とは、原因を探すことだけではありません。
「この先、何が起きそうか」を予測し、先回りして準備することも含まれています。
社内SE時代、この一歩先を考える習慣に何度も助けられてきました。
忙しいときほど、一度立ち止まって考える。
その小さな習慣が、現場で長く活躍するための大きな武器になると、私は感じています。
今回の内容は、『薬屋のひとりごと』のレビューでも触れている「原因を見抜く考え方」にもつながっています。
👉 【書評】『薬屋のひとりごと』1巻|考えることで見えてくる“つながり”
気になる方は、ぜひあわせて読んでみてください。
次回は、マルチタスクについて、私自身の経験をもとにブログ記事にまとめてみました。
マルチタスクというと、複数の作業を同時に進めているように見えますが、実際には「シングルタスクを素早く切り替えているだけなのではないか」と感じています。
ぜひ、こちらもご覧ください。
👉 【元社内SE】マルチタスクは本当に効率的?実は「シングルタスクの切り替え」だった
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