今日もお疲れ様です。
先日、トラブル対応で大切なのは情報整理というテーマで記事を書きました。
今回はその続きになります。この時の記事はブログ記事をまとめているのでよろしければご覧ください。
👉 トラブル対応で大切なのは情報整理|5W2Hで原因究明が変わる理由

5W2Hを使って情報を整理した後、次に必要になるのが「対応」です。
トラブル対応をしている中で、原因を特定して対処を決めなければならないケースは数多くあります。
ですが実際には、「原因がよく分からない」というケースも珍しくありません。
むしろ最初から原因が分かるトラブルの方が少ないかもしれません。
利用者からすると、
・パソコンが動かない
・印刷できない
・システムにログインできない
といった現象だけが見えている状態です。
一方で対応する側は、その限られた情報から原因を探っていく必要があります。
その時に私が意識していたのが、「仮説を立てて検証すること」でした。
原因が分からないからこそ仮説を立てる
特にプログラムの不具合に関しては、あいまいなまま終わらせられないケースもあります。
「とりあえず動くようになった」
では済まないことも多く、なぜ問題が発生したのかを特定しなければ再発する可能性があるからです。
そういう時にどうしていたかというと、仮説を立てながら原因を探っていくというやり方を取っていました。
例えば、
・この処理が原因ではないか
・この設定が影響しているのではないか
・このデータが問題なのではないか
といった形で可能性を考えます。
そして、
・ログを確認する
・設定を確認する
・テスト環境で再現する
といった調査を行い、仮説が正しいかどうかを検証していきます。
もし違っていれば別の仮説を立てる。
この繰り返しです。
思い込みが原因究明を遅らせることもある
ただし、仮説を立てる際に注意しなければならないこともあります。
それが思い込みです。
過去に似たようなトラブルを経験していると、
「今回も同じ原因だろう」
と考えてしまうことがあります。
もちろん経験は大切です。
しかし、その思い込みによって調査の方向を間違えることもあります。
実際に私も、
「以前と同じだと思っていたら全く違う原因だった」
という経験が何度もありました。
印象に残っているトラブル
例えば、印象に残っているトラブルの一つにプリンターの印刷不良がありました。
なぜか印刷すると右半分しか印刷されないのです。
最初はプリンター本体の故障を疑いました。
そのため、
・プリンター設定の確認
・消耗品の確認
・プリンター本体の点検
などを行いましたが、特に問題は見つかりませんでした。
一方で、
「印刷がすぐに始まらない時がある」
という現象も発生していました。
そこで、
「もしかするとネットワーク側ではないか」
という仮説を立てました。
実際にHUBへ接続しているLANケーブルの差し替えやポート変更を試したところ、現象が変化しました。
さらに別のHUBへ接続すると問題なく印刷できたため、最終的にHUBが原因だと特定できました。
当時はプリンター本体ばかりを疑っていましたが、結果的にはネットワーク機器が原因だったのです。
この経験から、
「目の前で起きている現象だけで原因を決めつけてはいけない」
ということを改めて感じました。

難しい問題ほど単純な原因とは限らない
逆に、専門的な問題だと思っていたら意外な原因だったこともあります。
プリンターがうまく印刷されないという問題があり、システム会社の担当者とも相談しながら長い期間原因を調査していました。
設定やドライバ、ネットワークなど様々な可能性を考えていましたが、なかなか解決しません。
ところが実際の原因は、紙を固定するための紙止めが正しくセットされていなかっただけでした。
今思えば単純な話ですが、その時は専門的な問題だと思い込んでいたため、基本的な部分を見落としていたのです。
この経験から、
「難しい原因だと決めつけない」
ことの大切さも学びました。
経験則は大きな武器になる
私の場合は感覚的な話になりますが、トラブル対応の大部分は経験則に頼っていたと思います。
過去の事例を知っていると、
「まずはここを確認しよう」
という当たりが付けられるためです。
そのため、早く対処しなければならない場面では経験則が非常に役立ちました。
実際、対応スピードという意味では経験者の方が有利なことが多いと思います。
経験が増えるほど仮説を立てる精度も上がっていきます。
分からない時は初見の感覚に戻る
ただ、それでも原因が分からないことはあります。
特に5W2Hが揃っていない時は、原因特定が難しくなります。
どれだけ経験があっても、
・いつ発生したのか
・誰に発生したのか
・どのような操作をしたのか
が分からなければ調査を進めることができません。
そんな時は、一度それまでの考えを忘れるようにしていました。
そして、
「もし今日初めてこの現象を見たらどう考えるだろう」
という感覚で改めて状況を見直します。
すると、それまで当たり前だと思っていた前提や見落としていた情報に気付くことがあります。
経験則で行き詰まった時ほど、初見の感覚に戻ることは意外と有効だったように思います。
まとめ
トラブル対応では、
・情報を整理する
・仮説を立てる
・検証する
・必要に応じて考え直す
という流れを繰り返していました。
経験則は大きな武器になります。
ですが、それだけに頼ると思い込みにつながることもあります。
だからこそ、
「経験を活かしながら、初めて見るつもりで考える」
という姿勢が大切なのかもしれません。
良い仮説を立てるためには、まず正しい情報を集めることが大切です。
前回ご紹介した5W2Hによる情報整理も、そのための方法の一つです。
情報を整理し、仮説を立て、検証する。
トラブル対応では、この繰り返しが原因究明への近道なのだと思います。
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