こんにちは。
前回は、私が社内SE時代に一番やりたくなかった仕事について、ブログ記事にまとめてみました。
商品撮影の裏側や、物干しざおを使って撮影スタジオを作った話など、今では良い思い出です。機会があれば、また続きをご紹介したいと思います。
まだご覧になっていない方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
👉 【元社内SE実録】一番やりたくなかった仕事|物干しざおで撮影スタジオを作った話

さて今回は、私が仕事をするうえで昔から大切にしている「意味づけ」についてお話ししたいと思います。
現場で、新入社員にベテランの方が作業を教えている場面を見かけることがあります。
その中でふと気になるのが、「作業のやり方」は教えているけど、「なぜそれをやるのか」という意味づけまでは伝えていないケースです。
正直なところ、少しもったいないなと感じることがあります。
私自身も、以前は手順だけで作業を進めてしまい、後から別の不具合を引き起こしたことがあります。
「とりあえず動けばいい」と思っていた判断が、結果的に余計な対応を増やす形になりました。
それ以降、「なぜこの作業をするのか」を意識するようになり、仕事の進め方が大きく変わりました。
今回は、「作業の意味づけ」が人の成長や仕事の理解にどのような影響を与えるのか、現場で感じてきたことをお話ししたいと思います。
教えるのが「やり方だけ」だと止まりやすい
教えるのが「やり方だけ」だと、作業は一度止まりやすくなります。
言われた通りに進めることはできますが、少し状況が変わるだけで判断ができなくなり、手が止まってしまいます。
その結果、「これで合っていますか?」という確認が増え、作業のスピードも安定しません。
いわゆる、応用が利かない状態です。
現場を見ていると、「なんでこの作業をしているんだろう。」と思いながら仕事をしているように感じる人を見かけることがあります。
作業の意味や、その先の流れまでイメージできていないのかもしれません。
だからこそ私は、「何をするか」だけではなく、「なぜやるのか」まで伝えることを意識しています。
私自身も「全体を知ってから細かい作業を覚える」タイプだった
振り返ってみると、私は新しい仕事を教わるとき、「これは何のためにやっている作業なんだろう?」ということを最初に知りたいタイプでした。
ただ、当時はそこまで意味づけをして教えてくれる人は、あまり多くありませんでした。
そのため、自分で調べながら全体の流れを把握し、そのあとで細かい作業を理解していく方法を取っていました。
私の場合は、全体像が見えている方が、「だからこの作業が必要なんだ。」と理解しやすく、覚えるのも早かったのです。
インストラクター時代に実感した「意味づけ」の効果
この考え方を強く意識するようになったのは、インストラクターをしていた頃でした。
最初は操作方法を中心に説明していましたが、それだけではなかなか理解してもらえない場面がありました。
そこで、
- 「この機能は〇〇をするために使います。」
- 「この作業は後で〇〇をするための準備です。」
というように、作業の目的も一緒に説明するようにしました。
さらに、
- この作業をすると次は誰が作業するのか。
- この設定を変更すると、どこに影響が出るのか。
というように、その作業の先まで説明することを意識しました。
すると、「そういうことだったんですね。」という反応が返ってくることが増え、理解してもらえるスピードが明らかに変わりました。
私の場合は、作業を一つずつ説明するよりも、流れに沿って説明する方が教えやすく、相手もイメージしやすいと感じていました。
意味づけをすることで、教わる側も作業全体をイメージしやすくなります。
「なぜこの作業を行うのか」「誰のためにつながる作業なのか」が理解できるようになるため、作業の意義を見つけやすくなり、結果として覚えやすくなります。
実際にやらかした話(基幹システム)
こういったことは、実際に経験してみないと実感しづらい部分でもあります。
私自身も、基幹システムのマスタを一括更新した際に、別の拠点へ影響を出してしまったことがあります。
当時は、そのデータが他の拠点や処理とどこまでつながっているのかを十分に理解できていませんでした。
一見すると一部分の修正に見えても、裏では全体につながっています。
この経験から強く感じたのが、「意味を理解せずに触る怖さ」です。
軽く見て変更すると、思わぬところで影響が出ることがあります。
この経験以来、
- この設定はどこにつながっているのか。
- この変更はどこに影響するのか。
- 次は誰がこのデータを使うのか。
ということを意識して作業するようになりました。
この経験は、今でも仕事をするときの判断基準になっています。
だからこそ「意味づけ」が必要になる
意味づけは、今回のようなケースだけの話ではありません。
例えば、
- この作業をすると次は誰が作業するのか。
- この設定を変更すると、どこに影響が出るのか。
- このデータは誰が利用するのか。
こうしたことまで理解していると、自然と全体を意識して仕事ができるようになります。
逆に、目の前の作業だけを見ていると、思わぬところでトラブルにつながることがあります。

段取りもしやすくなる
意味づけをしておくことで、仕事全体の流れも把握しやすくなります。
全体が見えていると、「次はこの作業が必要になりそうだ。」、「この人が使う前に準備しておこう。」といったように、先回りして段取りを組みやすくなります。
私自身も社内SE時代は、この考え方で仕事を進めることが多く、必要になってから動くのではなく、「次に必要になること」を考えながら準備していました。
結果として、作業待ちや確認の時間が減り、仕事全体をスムーズに進めやすくなったと感じています。
最後のチェックで差が出る
この違いは、作業の最後のチェックでも表れます。
意味を理解している人は、
- ここは問題ない。
- ここは少しズレている。
- ここは修正した方がいい。
という判断を自分でできるようになります。
全体の流れを把握できていると、「このデータなら問題ない。」、「この設定なら他には影響しない。」といったように、自信を持って判断できる場面も増えていきます。
その結果、上長や先輩へ確認する回数も自然と減っていきます。
もちろん、確認が不要になるわけではありません。
しかし、自分で判断できる範囲が広がることで、確認すべきことと、自分で進められることを区別できるようになります。
こうした積み重ねが、仕事のスピードや精度にもつながっていくのだと思います。
脳の仕組み的にも理にかなっている
人は単体の情報よりも、つながりのある情報の方が記憶しやすいと言われています。
手順だけを覚えるのではなく、「なぜ」「どこにつながるのか」を一緒に理解することで、情報同士が結び付き、思い出しやすくなります。
だからこそ、応用が利きやすくなり、自分で判断できる場面も増えていくのだと思います。
面倒だけど、後で効いてくる
もちろん、意味づけまで説明するのは手間がかかります。
忙しい現場では、「とりあえずこれをやっておいて。」で済ませたくなる気持ちもよく分かります。
しかし、この一手間をかけるかどうかで、その後の負担は大きく変わります。
何度も同じ説明をしなくて済むようになり、確認の回数も減り、任せられる範囲も広がっていきます。
教える側から見ても、結果的にはこちらの方が楽になることが多いです。
一言添えるだけでも変わる
難しく考える必要はありません。
例えば、
- 「これは〇〇のためにやっています。」
- 「次はこの部署がこのデータを使います。」
- 「ここを変更すると、他の拠点にも影響があります。」
この程度の一言でも十分です。
その一言があるだけで、相手は全体の流れをイメージしながら作業を進められるようになります。
まとめ:意味づけが仕事の理解を深める
作業に意味づけをすることで、作業者自身が考えるようになります。
そして、考えた結果、応用ができるようになり、最終的には自分で判断できる状態へと近づいていきます。
さらに、仕事全体を把握できるようになることで、先回りして段取りを組めるようにもなります。
また、全体を理解していることで、自分でチェックや判断ができる場面も増え、確認が必要なことと自分で進められることを区別できるようになります。
特に、「この作業をすると次は誰が作業するのか」「どこに影響が出るのか」という流れまで伝えることで、仕事は点ではなく線として理解できるようになります。
忙しいときほど手順だけを伝えたくなりますが、少しだけ意味を添えて説明する。
その一手間が、人を育て、現場を強くし、結果として教える側の負担も減らしてくれると私は感じています。
現在、お客様へ説明するときも、この考え方は変わっていません。
専門用語が伝わりにくい場面では、「何をするか」ではなく、「何のためにするのか」から説明するようにしています。
相手に合わせて伝え方は変えますが、「意味を理解してもらう」という考え方だけは、これからも大切にしていきたいと思っています。
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